「ふたりは同時に親になる 〜産後の「ずれ」の処方箋」増刷(4刷)となりました!
「ふたりは同時に親になる 〜産後の「ずれ」の処方箋」が増刷され、4刷になりました。
TwitterやInstagramなどで感想をつぶやいてくださる方や、噂を聞いて読んでくださる方が多いようです。「助かった」「よかった」と伝えてくださる皆さんのおかげです。どうもありがとうございます。
新型コロナ対策のため、大きな社会の三密を避ける日々が続き、小さな社会である家族関係は劇的に「超過密化」しています。各家庭が非常に大きな環境変化に直面していて、それはとても危険な状態なのだと感じています。育児初期をすでに抜けていた家庭は、終日子供が家にいて生活や学習の面倒を見る日々に、きっとあの頃に引き戻された感覚があるでしょう。今育児初期の家庭は、通常でも相当大変なところに、さらに混沌とした状況で日々を過ごしているのではないかと思います。
本書で整理した産後の育児の状況と、今の状況は多少重なるところがあります。個人の「時間的」「身体的」「社会的」「精神的」環境変化が、今誰の身にも劇的だということを自覚して、「あ、これいま危険だ!」と気をつけておくことが、まずは大切です。
近すぎる家族関係をゆるめるために物理的距離を取ろうにも、今、家族の場合はソーシャルディスタンスは皆無でむしろ家の中の生活では2m以内がデフォルトレベルというところでしょう。せめて、「メンタルディスタンス」を保つ工夫ができたらと思います。適度な心の距離を保つために、お互い干渉しない/監視しない時間を(対パートナーも対子供も対自分も)確保するのが、最もシンプルな対策になると考えています。
たった今、育児初期を迎えているご家庭でも、あきらめずに、無理にでも一瞬でも育児を忘れられる時間を作る努力をしてください。まず、毎日の育児を、決して親のどちらかひとりだけでマネージする状態にしないください。そして、1日に1回、夫婦交代で30分ずつでも、できれば1時間ずつくらい、ひとりで外を散歩するなり、個室で自由に過ごすなり、赤ちゃんともパートナーとも離れ、完全にフリーの状態を作ることを目標にしてみてください。毎日が不可能ならば、数日に1度でも、週1回からでも構いません。
いまだに育児は「ママ」ひとりに偏る傾向があります。とにかくそれは危険です。負荷を分散した上で、完全にひとりになれる時間をこまめに作ることだけを目指してみてください。それが「パパ」にとっても「ママ」にとってもお子さんにとっても、今の閉塞感をすこしだけゆるめる突破口になるはずです。
<書籍について>
※各書籍販売系のサイトで在庫切れしたりそもそも紙の本の物流が停滞しているようです。Amazonでも正規の値段の販売がたった今はなくなっていますが、Kindleでの販売があるのと、Kindle Unlimitedでも読むことができます。
『ふたりは同時に親になる 産後の「ずれ」の処方箋』
猿江商會 ¥1500 +税 ISBN978-4-908260-08-7
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